1,建物の規模に応じて、耐力壁が必要
横からかかる、地震時に発生する水平力(地震力) 及び 台風時に発生する水平力(風圧力)に建物が耐えられるように、建物の床面積(地震力) 及び 外壁の見付面積の大きさ(風圧力)に応じて耐力壁が必要です。
地震力と風圧力の、それぞれに必要な壁量の多い方(安全側)の壁量が必要です。
a)地震力に必要な壁量
壁量計算(地震時)地震力による壁係数(cm/㎡)は、建物の階数・建物の重さによって定められています。各階の床面積に壁係数を乗じて得た長さだけ、建物のX方向・Y方向のそれぞれの方向に壁が必要です。
b)風圧力に必要な壁量
壁量計算(台風時)風圧力による壁係数(cm/㎡)は、風の強い地域と一般地域の2種類があります。各階のX方向・Y方向のそれぞれの外壁見付け面積に壁係数を乗じて得た長さだけ、各方向ごとに壁が必要です。
上記で計算した必要壁量は、壁の強さを1(壁倍率1.0)としての必要な壁の量です。壁に筋かいや合板を貼ることで、壁の強さを増すことができ、その強さを建築基準法で0.5倍率から最高5.0倍率までの間で定められています。耐震性を確保するために、耐力壁(筋かいや合板貼り等)を設け、地震力や風圧力から求められた必要な壁量以上を確保するようにします。 また必要壁量以上に耐力壁を設けることで耐震性のアップにつながります。
上記は雑誌からのコピペです。しかし、建築の確認申請時に下記のことを設計事務所に問いてください。
耐力壁の配置が良いですか?平面的にバランスがいいですか?、1階と2階の同じ位置に耐力壁が配置されてますか?直下率はいくつですかと。
直下率とは
1階と2階がつながっている柱や耐力壁の割合のことで、構造的なバランスを評価する重要な指標として使われています。
熊本地震で倒壊した住宅の壁量は耐震等級2の必要量を満たしていましたが、柱の直下率が47.5%(適正直下率60%以上)、耐力壁が17.8%(適正直下率50%以上)で、特に耐力壁の直下率が小さいプランとなっていました。
強い家づくりのためには「直下率と壁量のバランス」が大事
地震は必ず、やってきます。ご用心、ご用心!!